オレンジ、レモン、バナナの皮の使い方:エコな生活


1927年生まれの母が言うのです。
昔はゴミなんて出なかったと。
  • おくど(台所)の灰も買いに来る人がいた。(当時は薪です。)
  • トイレのものも、お百姓さんが取りに来て、年末に山のようなみかんなどを持って来てくれた。
  • ロウソクの余った部分、溶けて落ちてしまった部分も買取に来ていた。
  • 茶葉も佃煮になっていた。(もちろん、高級茶葉)
  •  日常使いの茶葉は、お掃除に利用された。さっと畳の上にばらまいてホウキで掃く。 その後、茶葉は庭の肥料に。

 そこで、スペインで生活しているとどうしても利用が増えて生ゴミの原因となるオレンジやレモンの皮の使い方を調べてみた。(こちらの記事は別のサイトに掲載されていましたが、サイトが消滅したので引っ越しました)

オレンジの皮の利用法



オレンジの皮には、D型リモネンが含まれています。そういうことを知らなかった昔の人も、さまざまな効用を経験から知っていたのでしょう。

  • D型リモネンの効果は以下のようなことがあります。
  • 咳止めや胃腸の機能を促進
  • シミ取り効果
  • コレステロール値、トリグリセリドを正常にする可能性 

その他ヘスペリジンと呼ばれるフラボノイドが含まれています。ヘスペリジンは、大腸癌や骨粗しょう症の防止効果が期待できると注目されている成分です。

ヘスペリジンはみかんの皮にもたっぷり含まれています。

オレンジの皮でお茶

  1. コップ一杯分の水をお鍋で温めます。
  2. 沸騰したら、オレンジの皮(半個分)を入れて、1分煮ます。 
  3. 火を止めて、10分待ちます。 
  4. カップに入れて、飲みましょう。 

効能 

 痰を減らし、咳を軽減したいときや胃がもたれているときに利用されます。 
リラックス効果も期待できるため、眠る前に飲んでいる人も多いです。
おまけに家中がオレンジの香りに包まれて気持ち良いのです。咳が出ている時以外でも、自然のお部屋用芳香剤になるので、時々作りましょう。

お菓子の材料に

お菓子にオレンジやレモンの皮を入れる時は、砂糖漬けにしたりなんとなく面倒なプロセスがあると思っている人が多いようです。しかし、そのままの状態で生のままで利用できます。 

オレンジの皮入りマドレーヌ
チョコレート風味のマドレーヌやカップケーキにはオレンジの皮を薄く剥き、つまりオレンジの皮から白い部分を取り除いて千切りにしたものを適量入れると、味が大人っぽいオレンジ風味のマドレーヌになります。

オレンジの皮のすりおろし入りスポンジケーキ
スポンジケーキやパウンドケーキに入れる時はおろし金ですりおろして入れるとほんのり香りがプラスされておいしいケーキになります。 
オレンジ風味のスポンジケーキ
オレンジの皮のラム酒漬け
 フルーツケーキ用にラム酒漬けにするときも、オレンジやレモンの皮をそのまま小さく切って漬けるだけです。特に煮たりしなくても、アルコールの助けでしんなりなります。香りは市販のオレンジピールよりずっとあります。 

オレンジの皮をすり鉢ですりつぶしてバターケーキ 
オレンジの皮をすり鉢ですりつぶしてバターケーキに入れてもおいしいです。すりつぶすとき、アーモンドも入れてドロドロにしてバターケーキを作る時、バターと混ぜてしまいます。ちょっと力が必要ですが、とってもおいしいので時間のある時にどうぞ。

お砂糖の塊をサラサラにする

お砂糖が固まってしまった時に、オレンジの皮の表面を砂糖の方につけるようにしてシュガーポットに入れます。
一晩でサラサラになります。入れっぱなしにするとカビるので、サラサラになったら取り出しましょう。
オレンジの皮以外にも、レモンやみかんの皮を使っても。

ステンレスのシンクのお掃除に!

咳止めを作った後のオレンジの皮でも大丈夫なんですよ。
オレンジの皮でこするだけです。ステンレスがピカピカになりますし、水回りの臭い対策にもなります。
オレンジには、ほのかに油が含有していますから、膜ができて汚れがつきにくくなり、お掃除が楽になるというプラスアルファーのメリットもあります。

衣服のシミ取り、お掃除用プロダクト

材料
オレンジの皮(用意するガラスのボトルに入る程度)
酢(透明タイプ)

作り方

  1. ガラスのボトルにいっぱいのオレンジの皮を入れ、たっぷり酢を入れます。※酢は透明タイプにしてくださいね。普通の米酢、リンゴ酢、ワインビネガーなら白。
  2. そのまま10日ほど放置しておくと、少しオレンジ色の液体になります。
  3. 濾して、口の細めのガラスの瓶に移し替えて保存。
  4. 使うときに必要な量を霧吹きに移し替えて使います。 

 使い方

  • 衣料に使う場合は、シミのあるところに、さっとひと吹きして、洗濯機で通常通り洗います。
  • お掃除に使うときは、軽く霧吹きして、固く絞った雑巾で拭き取ります。こびりついた汚れも取れます。木材のところも大理石の所もこれ1本できれいになり、匂いも自然なので爽やかです。

赤ちゃんや猫のいる家庭でも安心です。(ただし、猫は柑橘系の臭いが嫌いです。しかし、少なくとも体に害がありません。) オレンジの皮だけではなく、みかんやレモンでもOKです。匂いはミックスでも、素敵な匂いになりますし、単独で、オレンジとレモン別々に作って気分で使い分けても。

靴の中に置いて臭い取り

靴の臭いって気になりますよね。オレンジの皮、またはレモンの皮を一切れ、ちゃんとフルーツ部分は取り除いて入れておきます。
一晩で悪臭を全部吸い取ってくれます。ただし、使い回しはできません。せいぜい、2回くらいです。乾いてしまったオレンジの皮は臭いを吸い取りません。
ただし、靴を履く時に忘れないで取り除いてくださいね。

入浴剤に

日本でもみかんの皮をそのままお風呂に入れますよね?それは冬の風物詩ですね。
オレンジの皮を乾かして、貯蔵しておくといつでもお風呂がオレンジの匂いになります。香りでリラックスするだけではなく、皮膚を深いところから洗洗浄してくれるといわれます。
皮膚の古い細胞を除去し、毛穴に詰まりも取り除き、シミが薄くなる効果もあるといわれているのでぜひ試してくださいね。ニキビもでき血行も良くなって、肩こりにも効果が期待できます。
また、蚊は柑橘系の匂いが苦手なので、蚊に刺されにくくなる可能性も。特に妊娠していて、虫除けが使えない方にはおすすめです。

冷蔵庫の臭い吸収剤

オレンジの皮に塩を少し振りかけたものが消臭剤として効果があります。効果は約2週間です。大型の冷蔵庫でしたら、2〜3ヵ所に置きましょう。
冷蔵庫の消臭剤としては、オレンジの皮以外にもコーヒーのカスも利用できます。コーヒーのカスの場合は3週間くらい効果があります。

オレンジで作る灯

オレンジの中身をくり抜き、オイルを注いでロウソクにします。できれば、オレンジの皮の裏側の白いところにあるヘタ部分がロウソクの芯になるのが理想ですが、できなかったらティシュなどでこよりを作ってロウソクの芯にします。
オイルはオリーブオイルでもココナッツオイルでもなんでも構いません。数滴、アロマオイルを落としても。
また、オレンジの皮にグローブをさすとリラックス効果のある香りになります。

レモンの皮



オレンジの皮をレモンの皮で代用できるものが多いのですが、ここでは特にレモンの皮を利用したいなと思うものを紹介します。

お部屋の芳香剤

レモンの香りであっという間に部屋の悪臭が消えてしまいます。

 作り方 
500mlの水を沸騰させ、2個分のレモンの皮を加えます。
そこにローズマリー、できれば生が良いのですが、なければ乾燥したローズマリーを少々入れて、冷まします。
冷めたら濾して霧吹きに入れます。
保存は冷蔵庫で。 

レモン茶 

 作り方 ①

お湯を500g沸かし、レモンの皮を1個分入れて15分間弱火で煮ます。レモンの皮は丸ごとで大丈夫です。そこにレモン 半個分のレモン汁を足してできあがりです。甘みが欲しい場合ははちみつを好みで入れてください。

作り方②
はちみつにレモンの皮を適当に切って入れておきます。レモンから水分が出てはちみつがだんだんさらさら状態になります。漬ける期間はだいたい1週間くらい。カップに適量を入れてお湯で薄めるだけです。
レモンを使った時やレモンを買ってすぐ使わないとカビが生えてしまうので、そういう時ははちみつ漬けにして貯蔵すると便利です。 

 効果 肝臓の機能が低下しているときに利用されます。 基礎代謝をアップし、むくみを防ぎ、ダイエット効果も期待できそうです。 免疫がアップし、風邪やインフルエンザから守るといわれ、昔から利用されていました。 口臭予防にも効果があるようです。 

レモンの香りのオリーブオイル


 レモンの皮の白い部分が残らないように、きれいにナイフでこするようにして取り除きます。
細めに切ってオリーブオイルに漬け込みます。香りを早くつけようと温めてしまう人がいますが、オリーブオイルが変質するので、じわじわと香りがつくのを待ちましょう。 

レモンの香りのするオイルは、サラダにもトーストにも合います。トーストにつけた時はお塩を少しだけ振ります。トーストにニンニクの切り口でこすってニンニクの香りもプラスしてもおいしいトーストになります。
また、ステーキのレモンバターの代わりにも使えます。コレステロールが気になったらレモンバターよりおすすめです。 

バナナの皮の利用法


 バナナそのものはアルツハイマー予防になるビタミンKが豊富な食べ物です。100歳で映画を撮った新藤兼人監督は毎日1本食べていたと彼のエッセイで言っています。
毎日バナナを食べてついでに皮を利用してみてはいかがでしょう。 

虫刺されに、ニキビにも

皮膚の再生効果のようなものがあるようです。虫に刺されたところにバナナの皮をこすると、かゆみが軽減します。

ニキビができたときにも使われています。 

歯のホワイトニング

2日ごとに歯をバナナの皮で2分間こすります。だんだん白くなっていきます。

頭痛に

頭痛の時に頭に載せていると頭痛が軽減されます。バナナの皮を冷蔵庫に入れておくと冷たくて気持ちが良いです。 

庭に鳥や蝶を呼ぶ

バナナの皮の香りは蝶や鳥が大好きですから、庭のあちらこちらに置いておくといつも鳥や蝶が飛び交っている素敵な庭になります。 植物の肥料に
バナナの皮は植物の肥料としても使えます。そのまま、土の上に置いておくだけです。 虫がつきやすく、それが原因で病気になってしまう薔薇の根元にバナナを埋めておくと、虫がつきにくくなります。
その上、肥料がわりになるので、薔薇が生き生きと育ちます。

バナナで拭く

バナナの皮で靴磨きをすると、ピカピカになります。観葉植物の葉もバナナでふき取ると内側から光を放つようになります。

できるだけものを捨てない生活を

本来は皮には栄養がいっぱい詰まってます。ですからりんごなどは皮ごと食べてしまいましょう。紹介した芳香剤やお掃除用剤はオレンジの皮だけでなく、みかんやその他の柑橘類の皮も利用できますから、どんどん試してください。
そのほか、色々な皮を染料として使っている人もいるようです。もっと違う使い方を研究して無駄のない生活をしましょう。

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